位置
津軽鉄道金木駅北側の踏切りを渡る県道(主要地方道・屏風山内真部線)を東に1.7km行き、喜良市岩見町集落のT字路を左折。「十二本ヤスヘ」の標識に従い、町道を北東に0.8km進み(町道はここから林道に変わる)、3.5km行くと金木川が相野股沢と母沢に分かれる地点となります。母沢沿いの林道を1km進んだところに十二本ヤスの案内板があり、林道から左へ細くゆるい坂道を20mほど登ったところにヒバの中年木、さらに右手にカーブしながら20m進むと十二本ヤスがあります。
交通
津軽鉄道金木駅から車で約20分。途中から未整備道路(車幅有り)で林道併用となっています。
十二本ヤスの意味
主幹が12本の支幹や枝に分かれている姿が、魚を突く皿に似た形状のため十二本ヤスと呼ばれています。幹の途中から枝が12本に分かれ、新しい芽が出て13本になると必ず1本枯れて12本を保ち、また、12月12日が山の神を祭る日となっていることから、山の神に関係があるということで神木として崇められています。主幹はエネルギッシュで、葉は青々と茂って壮年そのものの樹。正面に赤い鳥居と白木造りの祭壇、支幹の股の間に小さな鳥居と祠があります。十二本ヤスの7メートルほど奥にはヒバの青年の木があり、さらに20mほど奥に枯れかかったヒバの老樹、そして一円にブナなどの広葉樹に混じりヒバの若木や幼木があります。
十二本ヤスの特徴
標高約80m、北と西は小高い丘、東はゆるやかに梵珠山地の山並みが高まり、南は傾斜して母沢に降りるという地勢。この森は、冬の季節風と夏の東風を防ぐのに絶好の地勢で、南にある母沢は最適の条件です。このような地形や条件が十二本ヤスを巨樹に育てたのです。主幹から十二本もの支幹が分かれているヒバの大樹は当地方でも他になく、幹周・樹齢は目本で最高という調査結果がでています。
(旧金木町のパンフレットより転載)
昭和7年頃の金木営林署概要(付録)